屈辱ポンチ

「あ、どうも久しぶりです〜。そういえば、10月に二作目が出るっていう話だったんで、まあそろそろ発売するころでしょうから、それも兼ねて、またラジオでしゃべっちゃったりなんかしてみないかなあ? と思って」
って、電話だ。TBCラジオのディレクター氏からの電話だ。
できない約束はするもんじゃないんです! どこの誰だ、10月には出るとかいいかげんなことを言いやがった阿呆は! まだ一文字も書けていないじゃないか! 来週くらいまでには上げないと、もう今年発売なんて無理なんだ!
「あ、今度の内容は、落語の天狗裁きをモチーフにしたものだって聞いてるんですけど…」
って、見解の相違にもほどがあるんだ! いいかげんなことを言うと、悪いことが全部自分に返ってくるんだ!
ああ、一年前に戻りたい。あるいは、ジョジョ第六部のブッチ神父のスタンドで「時を加速」させて50億年後に連れてってくれ! そして全てを白紙にして勝手に走りまわってっからよぉ。スティール・ボール・ランみたいに。
もはや進退窮まった僕は、今日研究室の仲間二人と一緒に打ちっぱなしに行ったんだ!
慣れないドライバーでスカッと飛ばすしかなかったんだ!
そしたら、隣のおっさんに当たりそうになっちゃったじゃないか! 急いで謝った! そしてまた打った! またおっさんに当たりそうになった! ものすごい怒りをたたえた目で睨まれた! もはや声も出ず、震えながら頭を下げた! 屈辱う